元々(もともと)、耕運機(こううんき)は農家(のうか)の人のため(ひとのため)だけの道具(どうぐ)でした。広大(こうだい)な畑(はたけ)を耕す(たがやす)のに鍬(くわ)だけでは心許ない(こころもとない)、とてもじゃないが一人(ひとり)では無理(むり)だという声(こえ)に応える(こたえる)形(かたち)で、考案(こうあん)された機械(きかい)です。若年層(じゃくねんそう)の農業(のうぎょう)離れ(はなれ)に伴い(ともない)、農家(のうか)の年齢層(ねんれいそう)が高く(たかく)なったのも、その要因(よういん)でしょう。しかし近年(きんねん)では、耕運機(こううんき)は必ずしも(かならずしも)広大(こうだい)な畑(はたけ)を耕す(たがやす)為(ため)の道具(どうぐ)ではなくなりました。家庭用(かていよう)耕運機(こううんき)の登場(とうじょう)が、その発端(ほったん)です。現在(げんざい)、家庭用(かていよう)の小型(こがた)耕運機(こううんき)がかなり注目(ちゅうもく)を浴び(あび)ています。これは、家庭(かてい)菜園(さいえん)やガーデニングといった趣味(しゅみ)を持つ(もつ)人たち(ひとたち)が、主婦層(しゅふそう)を中心(ちゅうしん)に増加(ぞうか)している事(こと)が原因(げんいん)です。家庭(かてい)菜園(さいえん)を作る(つくる)場合(ばあい)、あまり耕さ(たがやさ)ずに野菜(やさい)などを植え(うえ)ても、まず上手く(うまく)行き(いき)ません。かかわらず、人力(じんりき)で耕し(たがやし)ても、少し(すこし)土が(つちが)固い(かたい)だけでお手上げ(おてあげ)という人は(ひとは)多い(おおい)でしょ。特に(とくに)女性(じょせい)の方(ほう)の場合(ばあい)はそうだと思い(とおもい)ます。そこで、家庭用(かていよう)耕運機(こううんき)の出番(でばん)というわけです。小型(こがた)耕運機(こううんき)は、非常(ひじょう)に軽く(かるく)、それでもしっかりとしたパワーで土を(つちを)耕し(たがやし)てくれるので、女性(じょせい)でも掃除機(そうじき)間隔(かんかく)で扱え(あつかえ)るというのが魅力(みりょく)でしょう。中(なか)には電動(でんどう)の物(もの)もあり、コードを伸ばし(のばし)て家庭用(かていよう)コンセントに嵌める(はめる)だけで動かせ(うごかせ)るので、本当(ほんとう)に掃除機(そうじき)のようです。家庭(かてい)菜園(さいえん)を営み(いとなみ)たい人(ひと)にとって、これほど心強い(こころづよい)味方(みかた)はいないでしょう。家庭(かてい)菜園(さいえん)やガーデニングは、一戸建て(こだて)の家(いえ)を持っ(もっ)た人(ひと)にとっては一つ(ひとつ)の夢(ゆめ)です。自分(じぶん)の家(いえ)の庭(にわ)を自分(じぶん)の思う(おもう)がままにして、より豊か(ゆたか)な空間(くうかん)にしたいという願望(がんぼう)は、誰しも(だれしも)が持っ(もっ)ているはずです。それを、耕運機(こううんき)が手助け(てだすけ)してくれる時代(じだい)なんです。耕運機(こううんき)なんて農家(のうか)のものだというのは、時代遅れ(じだいおくれ)なんですね。
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