耕運機とトラクター

耕運機(こううんき)が畑(はたけ)などを耕す(たがやす)機械(きかい)なのに対(たい)し、トラクターは主に(おもに)運搬(うんぱん)や積載(せきさい)、掘り(ほり)込み(こみ)、埋め(うめ)戻し(もどし)などを行う(おこなう)機械(きかい)です。ではこの二つ(ふたつ)が共存(きょうぞん)するかというと、実際(じっさい)はあまりそうではありません。近年(きんねん)、耕運機(こううんき)は管理(かんり)機(き)と呼ばれる(よばれる)タイプのものがほとんどで、耕運(こううん)作業(さぎょう)に特化(とっか)いている訳(わけ)ではなくなりました。一方(いっぽう)のトラクターも、アタッチメントをつければ耕運(こううん)作業(さぎょう)を行え(おこなえ)る為(ため)、両者(りょうしゃ)を併用(へいよう)する必要性(ひつようせい)はあまりなく、自分(じぶん)の管理(かんり)する畑(はたけ)や田んぼ(たんぼ)の規模(きぼ)によって、所持(しょじ)する道具(どうぐ)を決める(きめる)というのが一般的(いっぱんてき)なあり方(かた)となっています。現在(げんざい)、日本(にっぽん)ではこの二つ(ふたつ)の機械(きかい)の住み分け(すみわけ)が顕著(けんちょ)になっています。農家(のうか)は、その広大(こうだい)な面積(めんせき)の農場(のうじょう)を力強く(ちからづよく)、そして手早く(てばやく)耕運(こううん)する為(ため)に、トラクターを所持(しょじ)しているケースが多い(おおい)ようです。では耕運機(こううんき)は排除(はいじょ)の方向(ほうこう)で進んで(すすんで)いるのかというと、そうではなく、よりコンパクトに、より使いやすく(つかいやすく)、よりお求め(もとめ)安く(やすく)といった方向(ほうこう)に進化(しんか)しているようです。その一環(いっかん)として、ガーデニングや家庭(かてい)菜園(さいえん)を行い(おこない)たいという人(ひと)向け(むけ)に、小型(こがた)の耕運機(こううんき)の開発(かいはつ)がかなり進め(すすめ)られています。一方(いっぽう)のトラクターは各(かく)メーカー、本格的(ほんかくてき)な農業(のうぎょう)に対応(たいおう)すべく、多機能(たきのう)、多目的(たもくてき)な方向(ほうこう)へと進化(しんか)し、主に(おもに)外国(がいこく)への輸出(ゆしゅつ)に力(ちから)を入れ(いれ)ています。海外(かいがい)の広大(こうだい)な土地(とち)で使わ(つかわ)れる事(こと)を想定(そうてい)して作ら(つくら)れているので、狭い(せまい)日本(にっぽん)の土壌(どじょう)には会わ(あわ)なくなってきているんですね。耕運機(こううんき)は寄り(より)日本的(にほんてき)な機械(きかい)へと、トラクターは海外向け(かいがいむけ)の機械(きかい)へと徐々に(じょじょに)シフトチェンジしています。ただ、あくまでもそれは全体(ぜんたい)の傾向(けいこう)なので、実際(じっさい)に購入(こうにゅう)を検討(けんとう)する場合(ばあい)は、どちらが自分(じぶん)の用途(ようと)に則(のり)しているかをしっかりと判断(はんだん)しましょう。

耕運機

耕運機が畑などを耕す機械なのに対し、トラクターは主に運搬や積載、掘り込み、埋め戻しなどを行う機械です。

耕運機